株式会社 CSコーポレイション「古川 憲」社長インタビュー

株式会社CS コーポレイション、代表取締役 古川憲さん。
大学卒業後、建設会社に入社。2004 年に株式会社CS コーポレイション入社し、2011年に二代目として代表に就任。2025 年5 月、創業50 周年を迎えた。
飲食店をはじめとした店舗空間づくりを軸に、内装・建築・総合サインの企画・設計・施工までを一貫して手がける、株式会社CSコーポレイション。賃貸・売買・リーシングなどの不動産事業にも着手し、物件探しの段階から不動産契約の実務を行っている点もこちらの強み。店舗空間づくりと不動産をワンストップで相談できる頼もしいパートナー、CSコーポレイションの代表取締役・古川社長に店舗空間づくりのこだわりや、飲食業界へのエールをいただきました。
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日頃より食団連へのご理解、大変ありがとうございます。
1年間、食団連 新潟県支部の活動を通して、率直なご意見をお聞かせください。 -
食団連 新潟県支部の活動に関わる中で強く感じたのは、行政との接点を積極的に築き、官民一体となって新潟の「食」を盛り上げようとする姿勢です。行政の取り組みを学ぶ機会や、対話の場を継続的に設けることで、信頼関係を丁寧に育てていこうとする姿勢は、非常に意義のある取り組みだと感じています。また、志を同じくする同志や賛同者を集め、個の力ではなく、組織としてムーブメントを起こしていこうとする点も、食団連ならではの強みだと思います。
交流会やセミナーを通じて、立場や業種を超えた意見交換が行われ、「少しずつでも良くしていこう」という前向きな空気が自然と生まれていると思いますし、新潟の食を活かした観光政策について、新潟市長に対して定期的な意見交換の場を求め、直接働きかけていく姿勢をメディアで拝見し、本気で地域を動かそうとしている団体だと改めて感じました。こうした前向きで実行力のある取り組みが、新潟の食の価値をさらに高めていくと期待しています。
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ありがとうございます! 実際に食団連会員の飲食店からお仕事を受注したと伺いましたが?
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厳密に言うと食団連の賛助会員になる前からお付き合いのあった飲食店様のお仕事になりますが、ラーメン店の内装工事を設計から施工まで一貫してお手伝いさせていただいております。お店のコンセプトやオペレーションを丁寧に伺いながら、限られた空間の中でも居心地や動線を意識し、「入りやすく、また来たくなる空間づくり」を心がけて設計しました。
飲食店の内装はデザイン性だけでなく、将来の運営まで見据えた設計が重要だと考えており、そうした点も含めて施工まで責任をもって対応しています。今回のお仕事を通じて、改めて飲食店づくりは、経営者の想いや日々の現場と向き合う仕事だと感じましたし、今後も食団連の会員の皆さまと、そうした関係性を築いていければと思っています。


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数多くの新店を手がけてこられた中で、「売れる店」「成長していく飲食店」の共通点はありますか?
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「売れる店」「成長していく飲食店」ほど、お店づくり、特に「空間」にこだわっています。どんなに料理がおいしく、心のこもったおもてなしがあったとしても、それを受け止め、引き立てる空間が調和していなければ、その魅力は十分にお客様へ伝わりません。
飲食店の価値は「料理×人×空間」。この3つが掛け合わさることで初めて本物になると考えています。その価値は言葉にしなくても、お客様はしっかりと感じ取っていると思います。価値を感じたお客様が再来店し、さらにそのお客様が次のお客様を呼ぶ。そうした積み重ねが、結果としてお店の成長につながっていくのだと思います。
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「空間」にこだわることが重要とのことですが、「売れる店」は空間づくりにおいてどんな点を特に意識していると感じますか?
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共通しているのは、「お店として何を大切にしているのか」が空間を通して伝わってきます。高級感を出したいのか、気軽さを大切にしたいのか、回転を重視したいのか。そうした考えが内装の素材や照明、席の配置など、細かな部分にまで反映されています。
また、最初から完璧を目指すというよりも、営業しながら微調整できる「余白」のあるお店が多いのも印象的です。その柔軟さが結果として長く愛され、成長し続ける店につながっているのだと思います。
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「料理×人×空間」の掛け合わせが大切とのことですが、開業時にすべてを完璧に整えるのが難しい場合、何を最優先すべきでしょうか?
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すべてを一度に整えるのは現実的ではないと思います。その中で優先すべきは、「この店らしさが一番伝わるポイント」だと考えます。
例えばカウンター越しの距離感なのか、入口から見える景色なのか、厨房のライブ感なのか。そこにしっかり投資することで、お客様の記憶に残る体験をつくることができます。残りは営業しながら育てていく。その考え方が、結果として無理のない成長につながると信じています。
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コロナ禍を経て飲食店から求められる「店舗づくりのニーズ」の変化は感じていますか?
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はっきりと変化を感じています。
コロナ禍を経て飲食店から求められる店舗空間づくりは、「見た目の良さ」から「経営に耐えうる空間」へとシフトしてきたと感じています。客席数やレイアウトの考え方、スタッフの動線、清掃のしやすさなど、日々のオペレーションや人手不足を前提とした設計を重視するケースが増えました。また、限られた投資の中で長く使えること、将来の業態変更や改装にも対応できる柔軟性を求める声も多くなっています。

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限られた投資の中で、「経営に耐えうる空間」をつくるために、特に重視すべきポイントは何でしょうか?
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初期費用だけで判断しないことです。
例えば、清掃やメンテナンスに手間がかかる素材を選んでしまうと、日々の負担が積み重なり、結果的にコストが膨らんでしまいます。最初から「長く使う」前提で設計することで、修繕や改装の回数を抑えることができ、トータルで見た投資効率は高まります。経営に耐えうる空間とは、数字に見えない負担を減らす空間だと思っています。
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また一方、飲食業界は深刻な人手不足ですが設計の工夫で「スタッフが働きやすく、辞めない店」を作ることは可能でしょうか?
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十分に可能だと思います。
人手不足の時代だからこそ、個人の頑張りに頼るのではなく、少人数でも無理なく回るオペレーションを前提とした設計が重要になります。厨房やホールの動線を短くする、視認性を高める、作業が重ならない配置にするなど、日々の小さなストレスを減らす工夫が、働きやすさに直結します。また、バックヤードや休憩スペースなど、お客様からは見えない部分の環境づくりも非常に大切です。「きちんと休める」「動きやすい」「片付けやすい」と感じられる空間は、スタッフの満足度や定着率に大きく影響します。
設計は見た目を整えるためだけのものではなく、人を守り、支える仕組みづくりでもあります。働きやすさが結果としてサービスの質を高め、良い循環を生み出す。その土台をつくるのが、私たちの役割だと考えています。
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御社がこれから手掛けていきたい「理想の飲食店のカタチ」や、今後挑戦したい新しいプロジェクトについてお聞かせください。
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これまでの空間づくりをさらに磨き上げていくことに尽力しつつ、それ以外にも飲食業界の皆さんが挑戦できる場や新潟が盛り上がるような場を生み出していくことに挑戦したい。
これは私たちだけでできることでは無いので食団連の皆様や多くの方々からの知恵や力を集約しながら進めていきたいと思います。
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最後に、飲食業界に向けてエールを!
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飲食業界に限らず、各業界・各社が健全に成長し、発展していくことが、結果として私たち自身の成長にもつながっていくと考えています。だからこそ私たちは、常に「自分たちに何ができるのか」を問い続けながら、サービスを提供していきたいと思っています。
私たちの経営理念は「ありがとう」。そして、空間をつくることは、誰かの幸せを応援することだと思うという想いを大切に、食団連の会員の皆さまをはじめ、関わるすべての人と共に、感動や笑顔を生み出す場を、これからも一つひとつ増やしていきたいと考えています。
本業は空間づくりですが、飲食業界の皆さまの課題や悩みに寄り添い、ともに考えることも私たちの役割だと思っています。どんなことでも、ぜひ気軽に声をかけてください。そして、WIN-WINの関係で共に成長し、新潟を、そしてその先の未来を一緒に盛り上げていけたら嬉しいです。東京にも拠点がありますので、「外に出て挑戦したい」という方のご相談も、心からお待ちしています。
INFORMATION

株式会社CSコーポレイション
〒950-0924 新潟県新潟市中央区美の里17-8
TEL.025-286-1332
WEBSITE. https://www.cs-corporation.co.jp/


