「飲食店が拓く観光と地域の未来 〜ガストロノミーツーリズムの可能性〜」基調講演レポート

概要

タイトル:飲食店が拓く観光と地域の未来 〜ガストロノミーツーリズムの可能性〜
講師:家中みほこ 氏(ガストロノミーツーリズム専門家)
日時:2025年9月4日(木)17:30〜
会場:万代グリル ガルベストン by Soi
(〒950-0901 新潟県新潟市中央区弁天2丁目3−23 橋本ビル 2F)

ガストロノミーツーリズムの概念と可能性

“ガストロノミーツーリズム”とは、食文化を通じて地域の伝統や背景を体験する観光のこと。
家中氏はこの概念を、「価格競争ではなく文化的価値を武器にする新しい観光スタイル」と位置づけました。
実際の調査によると、42%の自治体が「食を活用した観光」にすでに取り組み中、65%の自治体がガストロノミーツーリズムに関心あり、という結果が出ており、今後の広がりが期待されます。

その効果は以下のように分類されます。(メリット・内容)

  • 地域資源の有効活用。未活用の食材・文化を観光資源化。
  • 新たな観光地の創出 “体験”や“物語”のある場所としての再定義。
  • ストーリー性のあるPR。ブランド価値の強化。
  • 満足度向上&リピーター増加。“また来たい”動機の創出。

国内外での実践例

講演では、国内外の先進事例が多数紹介されました。

北海道:「ゴールデンカムイ」の聖地巡礼と伝統料理の融合
山梨県:特産品“大塚人参”の収穫体験を観光化
イタリア・ローマ:本場カルボナーラの食文化体験
神奈川県三浦市:地元野菜×高級料理で地域の誇りを再認識

飲食店が観光を拓く“窓口”に

家中氏は、「飲食店こそが“地域文化の入り口”」と強調。
接客の中で、地域の伝統や価値を自然に伝えることができる飲食店は、観光体験の核であると位置づけました。
また、地域情報や土産情報を提供することで、来訪者の満足度UP、地域経済の波及効果UPなど、街全体への好循環を生み出せると述べました。

実践に向けたステップと今後の動き

実行の流れとしては、以下の4ステップが推奨されました。

コンテンツ発掘:地域の食や文化を整理
商品造成:体験型観光プランを設計
情報発信:ビジュアルとストーリーで魅力を伝える
継続的PR:スマホ・SNS時代に適応した発信強化

さらに、2026年1月に新潟市内で地域ワークショップを開催予定とのこと。
この場では、地域の飲食店や関係者とともに「地域をどう観光化するか」のプランニングを実践的に行う予定です。

まとめメッセージ

「飲食店は地域の未来を創る存在です」

ガストロノミーツーリズムの視点を持つことで、飲食業は単なる提供者から、地域文化の編集者・発信者へと進化できます。
これからの時代、新潟が“食の都”として脚光を浴びるために、まずは“自分たちからやってみる”ことが大切──。

家中氏の熱いメッセージに、多くの参加者が勇気と実感を得た講演となりました。