食団連 新潟県支部 presents「新潟創生サミット 新潟の飲食の未来を考え、解決策まで導く」セミナー開催報告

開催概要

日時:2025年6月9日(月)
【セミナー】15時~16時半
【懇親会】17時~19時
会場:ジョイアミーア
(〒951-8065 新潟県新潟市中央区東堀通1016−1 東堀斎藤ビル東堀パーク600 1F)
主催:食団連 新潟県支部

2025年6月9日(月)、新潟市にて「新潟創生サミット 〜新潟の飲食の未来を考え、解決策まで導く〜」が開催されました。本セミナーは、食団連 新潟県支部が主催し、地域の飲食業界が直面する課題に真正面から向き合い、「実行可能な解決策」へと導く場として開催。外食産業のみなさまと行政、飲食店をサポートする企業、メディア等々合計90名の方達と決定している未来について共有しました。

セミナーの主旨と意義

今、地方の飲食業界は、深刻な人材不足、事業承継、そして観光との連動など、複雑に絡み合う課題に直面しています。本サミットでは、地域内外で活躍する現場の経営者たちのリアルな声と、全国を俯瞰する視点からの知見が交差し、「新潟から日本を変える」手がかりが語られました。

基調パネラーとして、日本食団連 専務理事 高橋英樹氏を迎え、全国の外食業界での対策事例や国との連携状況を紹介。また、新潟で食文化と地域資源を守り続ける奥ローカルの雄・村上の有限会社能登新 代表取締役であり 11代目の山貝氏、急成長を遂げる現場を率いる株式会社Bit 代表取締役の秋山氏をゲストに迎え、それぞれの現場での挑戦と創意工夫が共有されました。

トピック

1. 人材不足と人づくりの革新

山貝氏は、老舗が直面する人材の継承問題と、ホワイト労務化への取り組みを紹介。「修行」という価値観から脱却し、働き手の人生に寄り添う姿勢へと転換を図っている現状が語られました。

秋山氏からは、セントラルキッチンを活用した職人教育や、「東京から新潟へ」の人材戦略など、次世代に向けた新しい人材育成の形が提示されました。

高橋氏は、外食産業の構造的な課題として「質と量の切り分け」や「高度人材制度の必要性」に言及。医療や製造と異なる外食業ならではのキャリア構築の可能性について提起し、“選ばれる業界”としての進化が求められていると語りました。

2. 後継者不在と家業の変革

山貝氏は、家業から事業への進化を見据え、「すべてを背負う経営」から「機能で分ける組織」への移行が急務であると指摘。また、若手漁師が地域に活力をもたらした好例を紹介し、食の現場に希望はあると訴えました。

3. 観光連動とインバウンド対応

村上副市長の問題提起を受け、新潟におけるインバウンド施策の遅れと、観光客数の減少が浮き彫りに。山貝氏からは「体験価値」や「見せるキッチン」といった、新たな感動の提供が提案されました。

秋山氏は、「町全体で投資判断をしなければ、新潟は取り残される」と警鐘を鳴らし、燕三条の“ものづくりブランド”を例に、外部からの印象と連動したプロモーション戦略を訴えました。

高橋氏からは、「数より熱量」「決める力」の重要性が語られ、地域が一丸となって推進すべき核(センターピン)を持つことの必要性が強調されました。

4. 政策連携と中央への発信

セミナー終盤では、高橋氏から「外食産業の声が食団連に集まるようになった」という成果が報告されました。食団連が、各地域からの声を束ね、省庁との政策連携に繋げる“産業のハブ”としての役割を担い始めていることが共有されました。

まとめと今後への展望

本セミナーを通して、「地方である前に、外食の最前線である」という誇りと、「行動こそが未来を変える」という決意が、参加者一人ひとりの胸に刻まれました。

新潟から始まるこのうねりが、やがて全国へ、そして政策へと繋がっていくために──
これからも食団連 新潟県支部は、現場の声を形にし、業界全体の未来をともに創ってまいります。

ご関心のある皆様へ

食団連 新潟支部では、「食」に関わるすべての方々との連携を歓迎しております。
会員・賛助会員としてのご参加や、地域支所の立ち上げに関するご相談等ございましたら、お気軽に事務局までお問合せください。

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